田園風景が広がるこの大野の地に「医療」を開拓させたのは、私の4代先祖である百数十年前にさかのぼります。瀬古の「小林医院」の前身「小林診療館」の待合室や調剤室で遊んでいた私は、幼い頃から医療を身近に感じ、知らず知らずのうちに医師を志すようになっていました。卒後は消化器外科を専攻し、手術にあけくれておりましたが、平成10年に「おおのクリニック」並びに「プラザ21おおの」を開設してからは、全人的トータルケアの理念のもと、地域医療への貢献に微力ながら力をそそいでおります。
平成12年に、介護保険法が制定されて以来、高齢者の生活を守るためには、医療保険と介護保険の両輪が必須となってきており、そのどちらかが、欠けても安心で安全な生活は確保されません。最も優先されるべきことは、「人間の尊厳」であり、「その人らしい個別の尊重」であると考えています。
人が住みなれた地域で、幸せに天寿を全うできるために、われわれはいかなる努力を惜しまず、支援したいと思っています。今、求められるものは、優れた特殊な治療技術ばかりではなく、患者さんとの対話を通じて、症状や背景、または悩みを的確に判断し、広い知識と経験、技量で、よりよい方向に導いてあげることも重要です。
高級な一流百貨店でもなく、全国展開のディスカウント量販店でもなく、地域住民の皆様が、日常的に普通の医療や介護を、気軽に相談できるような、「コンビニ的医療」をめざします。先祖代々の教えである、奉仕の精神を刻み、プライマリーケアを中心に総合的に地域住民の皆様の健康管理、維持、病気の早期発見、治療、管理を目指してまいります。